タイトルを見た時は、どちらかと言うと物語を読むのを辞める時のイメージを持ったけれど。よくよく考えたら、栞をはずす時って物語を読み進める時が多くて。
だって物語を読むのを途中で辞める時って栞をそのままにしてしまうよね。
ということはこの曲は、
未練たらたらじゃん、なんて言われそうなくらいに君のことを考えて思い出してるけど、いつか前を向いて自分の物語を進めて行けるようになる
その過程にある曲なんだなと解釈してる。
この曲、リリースされた時は、そこまでの思い入れはなかった。
好きな方向性の曲ではあったけど、それだけで自分の思いを乗せたりはなかった。
それがだよ。
ちょうど一年前まーーーーーーあ色々あって。
ささやかと言うには
騒がしい日々が 終わりを告げてく
(栞をはずして/the shes gone)
※以下同曲より引用
という歌い出しの部分でもう無理で。
ささやかと言うには騒がしい日々、この通りの毎日を過ごしてたんだけど。本当に当たり前だと思っていたあの日々が突然180度変わることあるんだねぇなんて思ってね、
Zepp名古屋で大号泣。
終わった恋を、君のことをぐるぐる考えてしまうんだけど
それでも一途に君のことを想うことができた自分に胸を張って、少しずつ僕なりに上手くやっていくよ。
的な歌詞なんだけど、去年の私はまだ考えてしまう段階で生きてた。
兼丸さんは、「10年前の自分に必要だった曲だ」って、どこかで言ってたけど、私にとっては1年前の今頃、本当に必要な曲だったと思う。
別に明確に名前があった訳では無い関係だけど、それでも理想も未来も思い描くことは出来るような関係だった。曖昧だからしんどいことも多かったけど。
まあそんな気持ちがあるからこそ
長く居すぎたから 増えていった
2人の理想とか未来もどこに捨てればいい?
とか
どれだけ側にいたくても
今は君の横にいる為の名前がない
なんて分かりきってるよ
言わなくても 言われなくても
が響きすぎた。
元々名前なんかなかったのに、側に居ることさえ叶わなかったら、もう私の手元には何も残らない。と、思った気がする当時。
自分の気持ちを言葉にするのが本当に苦手な私はこの曲に代弁してもらうことで泣くことが出来たし考えることが出来たと思ってる。
ああ、そうか、私はこう思ってたんだな、と。
1年経ってこの曲を聴いてもボロボロ泣くことも無くなった。そーいやこれでボロ泣きしたなぁって笑えるくらい。気持ちが昇華するって本当にできることだったんだなぁって思いながら聞いた。
まあそれはいいとして、私はこの曲の
貸してたものは全部 これで全部揃ったよ
でも 気持ちは 心までは 返さないでおいてよ
が好きすぎて、未だに少し泣きそうになる。
別に落ちサビとか目立たされる位置にいる訳でもない歌詞だけど。なんならサビ前の助走ゾーンにいるけど。
それでもこの歌詞は、思った以上に吹っ切れた様子の君の姿を見送る時に心に湧いてくる気持ちそのものだと思う。
一緒にいた日々は想い合っていたあの時間は確実にあったはずなのに、モノと一緒に全部こちらに返されてしまったら、あの確かに過ごしていたはずのふたりの時間がどこにあったのか分からなくなりそうで。あ、そうか、天才かァってなった。
とりあえずみんな聞こう。